基礎情報処理演習(地球工学科1回生T2クラス)

文書処理システム LaTeX の利用 その1(教科書8章)


今日の目標


LaTeXとは

(ここで学ぶ LaTeX は正式には pLaTeX2εと言います。)

LaTeXによる文書作成の基本的な流れ

  1. エディタ(Emacsなど)を使ってソーステキスト(sample.tex)を編集する。
  2. LaTeXのコマンドで出力ファイルであるdviファイル(sample.dvi)を作成する。(GNOME端末で行う。)(「コンパイルする」とか「TeXをかける」などといいます。)ここで、ソーステキストに間違いがあれば、コンパイル時に画面にエラーが表示され、dviファイルは作成されません。その場合は(1)にもどって、ソーステキストの間違った箇所を訂正し、コンパイルをやり直す。
  3. dviファイルを画面に表示し確認する。ここで、期待した文書になっていなければ、ソーステキストを訂正する。
  4. dviファイルをポストスクリプトファイル(sample.ps)に変換する。(GNOME端末で行う。)
  5. ポストスクリプトファイルを印刷する。

LaTeXによる文書作成の基本的な流れ


今日の課題

教科書 8.3 を参照すること。ただし、教科書記載の例文は入力しなくてよい。
  1. ソーステキストの編集(Emacsを使う)
       -bash- 3.00$ emacs  kadai0517.tex & 
       
    ファイル名は好きにつけてよいが、ファイル拡張子は必ず "tex" にすること。 入力が終わったらファイルを保存する。

    氏名と学籍番号は自分のものに変えること。その他内容は適宜変更しても よい。なお、文書の左端の数字は説明のためにつけた行番号なので入力しないこと。


    入力する文書

    入力する文書例

    説明

    LaTeX (TeX) はマークアップ言語の一種で、命令はすべて \ (バックスラッシュ)で始まる。 このキーボードでは右手前の\ および右奥の¥ が使える。

    説明と文書、出力結果とをよく照らし合わせて、どのように記述すればどのような出力となるかをよく理解しながら編集するように。詳しい説明は教科書を参照すること。


  2. Gnome端末上で platex-utf8 コマンドを入力してソーステキストをコンパイルし、処理済みテキスト(dviファイル)を作成する。(教科書8.6参照)
       -bash- 3.00$ platex-utf8  kadai0517.tex
       
    エラーがあるときは、 ? と聞いてくる。 "h"の後Enterキーを押す (エラー原因についてアドバイスを求める)か、 "x"の後Enterキーを押して (強制終了)して、元に戻る。 (教科書8.6参照)
    コンパイル不成功(どこかエラーがある)なら、 1 に戻ってやり直し。

    なお、コンパイルすると種々のファイル (kadai0517.aux,kadai0517.dvi, kadai0517.log) が自動生成される。(Gnome端末で"ls"コマンドで確認してみよう。)

    うまくいかない君へ

    コンパイルしてエラーが出る場合、以下を参考に注意深くチェックすること。
  3. Gnome端末から xdvi を起動し、処理済みテキストを表示して、その出力を確認する。(教科書8.7参照)
       -bash- 3.00$ xdvi  kadai0517.dvi & 
       
    不満足なら、1 に戻って Emacs でテキストを修正し、保存し、コンパイルを行う。

    dviファイルが更新されると次にマウスを xdvi に持っていった時に表示が自動的に更新されるので、xdviは一つ起動しておくだけでよい。

    出力結果例


出力結果例 今日の提出課題

以下に与えたテキストを Emacs で入力し、 LaTeX を使って処理し、プリンタに出力したものを提出しなさい。 今日の課題

説明

  1. 行10: 節を作るコマンド。節番号は自動的につけられる。
  2. 行18,24: 文中に数式を入れる時は$ $で囲む。
  3. 行24,26,31: ^ 上付き、_ 下付きの添字を表す。
  4. 行19〜21, 25〜27, 30〜32:1行に数式を書く場合、\[ と \] とで囲む。 \begin{equation}と\end{equation}とで囲んでも同じ。

印刷方法

xdviで文書が出来たのを確認したら、dvipsでdviファイルを PS(ポストスクリプト)ファイルに変化する(教科書8.3.5参照)。 そのPSファイルをlprでプリンタに印刷する。(教科書4.5参照)

   -bash- 3.00$ dvips  kadai0517.dvi 
   -bash- 3.00$ lpr kadai0517.ps
なお、PSファイルはggvで見ることができる。
   -bash- 3.00$ ggv kadai0517.ps

出力結果の例


最終的な文書のプリンタ出力を提出したことで出席とします。エラーの修正がうまくいかなくて時間内にできなかった者は、ソーステキストを印刷して提出すること。また、次週の演習時間までに完成版を必ず作って提出するように。
icon おまけ

課題が終わってしまって時間に余裕がある人はトライしよう(提出すると課題点にボーナスがつきます)。提出する際は氏名、学生番号を書いて課題とは別紙にして下さい。


icon次週までに


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